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ハイ・ドロ・ドロ (2009.01.17)
XanV6のPRVエンジン
 XanV6のエンジンは、ルノー、プジョー、ボルボが共同開発したとされるエンジンである。なのでこの3社では広く使用されているし、プジョー傘下のシトロエンにも搭載されているという訳である。
 シトロエンでは他にXmや最近ではC6も基本的にこのエンジンではなかったかと思う。カバーが掛かっていることもあって見るからにでかいヘッドであるが、V6であるから当然もう一つヘッドがあるわけで、タイミングベルトカバーを見るとインテークの下に隠れている。インテークの下にヘッドがあるなんてプラグ交換もままならないわけで、道理で後ろ側バンクのそれはプラチナプラグで交換不要としているらしい。
 さて、写真手前のグリーンのボールがハイドロ車のアイデンティティたる窒素ガスの入ったスフェアである。ハイドロ機構からくる独特乗り心地で語られるシトロエンであるが、「雲上の乗り心地」なんて言われるから兎に角柔らかくてショックが全く伝わらないと思われている節がある。実は私も最初はそう思っていた。しかし実際乗ってみると低速ではゴツゴツ感もあるし、路面の継ぎ目ではある程度の突き上げもある。柔らかさのみで語れば以前に乗っていたキャトルの方が柔らかいと感じるところは多分にある。
 では何が独特なのか。ハイドロ独特の揺れはある。これは、船の揺れの様な前後がゆっくりと上下するピッチングである。でもこれが本質ではない。この機構は、例えば速度域、例えば乗車人数といった要因における乗り心地の変化が少ないことではないかと思う。これは常に高さを一定にすることと、窒素バネの動き始めが柔らかいことから来ていると思う。
 ハイドロ以外の車は、金属バネと油のアブソーバで乗り心地を味付けているが、ハイドロはバネとアブソーバを殆どこのスフェアの中の油と窒素ガスで行っている。スフェア中の圧縮された窒素ガスが柔らかいバネレートを出しつつも球体の中で圧縮されるため、その体積変化は押した量に対して非比例の変化となり可変バネレートと同様な動きとなって加重変化に対してぐっと硬くなる、所謂腰のあるバネの役割を行っているはずである。
 一方、ハイトコレクターによって車高は一定に保つように制御されるから、スフェア内の油面は変化し難く、それゆえに、沈み始めの体積変化が穏やかな位置に油面を調整すれば、自ずと動き始めが柔らかいサスペンションとなる。だから初期の変化がいつでも柔らかく感じられるのではないだろうか。
 また中を通る油は姿勢を保つこと以外に、スフェアなどの通路を流れる抵抗から、急激に油が流れることが抑制され、気体の速い体積変化と路面からの急激な突き上げを上手く緩衝するアブソーバとしても働いているのではないだろうか。だから路面の継ぎ目のような急なショックに対しては硬くなったように感じさせるのではないだろうか。
 最近の高性能車は、可変レートのバネに電子制御の減衰力可変アブソーバと、高度な技術で乗り心地と運動性能の両立を図っている。ここまで技術が進歩する以前にシトロエンが採用した球の中の油と窒素ガスの機構は、このような複雑な機能を単純にやってのけ、人間の感性といい塩梅に合致する結果を生み出しているのだと思う。
 このようなことを乗りながら考えてしまっている私は、ハイドロでドロドロになってしまったようだ。
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